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う蝕と食事


◆食事とpH(ぺ―ハー)の関係

食事をとるたびに、口腔内は数分で酸性になり(pHが低くなる)、歯の表面の成分(カルシウム・リン)が溶かされはじめます(脱灰)。40分ぐらい時間がたつと、pHは高くなり、溶かされた歯の成分はもとにもどされます(再石灰化)。

口腔内pHの変動パターン
pHの変動パターン1 : 朝食、昼食、タ食を定期的に取っていると、唾液の力で酸は中和され、歯の表面は再石灰化されます。
pHの変動パターン2 : 夜、寝る前に飲食すると、睡眠中は唾液の分泌量が著しく低下するため、酸にさらされる状態が非常に長くなります。
pHの変動パターン3 : 食事の間に、おやつや夜食など頻繁に飲食すると、口腔内の酸性状態が非常に長くなり、脱灰が連続することになります。
pHの変動パターン4 : 唾液の量や質が劣っていて、酸を中和する能力(唾液緩衝能)が低い人の場合、飲食後、中性に戻るのが遅く、酸性状態が長くなります。


う蝕とフッ素


◆フッ素の効果

フッ素はう蝕予防に、次の4つの働きをします。

  1. 再石灰化の促進作用。
  2. 再石灰化の際にフルオロアパタイトを生成し、より耐酸性の高い歯質とする。
  3. 酸の産生を抑制する。
  4. 抗菌作用がある。

歯と唾液とプラークの間では、常にカルシウムとリンの交換、つまり、脱灰と再石灰化がおこなわれています。
この時、酸性状態(pHが低い)が続くと、脱灰が進行し、やがて初期う蝕になってしまいます。
しかし、フッ素は再石灰化を促進し、エナメル質の表面にフルオロアパタイトを生成してより耐酸性の高いエナメル質を形成します。
また、プラーク中の細菌の酵素を阻害する働きがあるため、酸の産生も抑制します。

フッ素の効果

唾液の中には、リンやカルシウムが溶けていて、それが歯の中に浸み込んだり(再石灰化)、歯から奪われたり(脱灰)しています0フッ素は、この再石灰化を促進し、脱灰を抑制します。


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