一般的に「総合的品質経営」(Total Quality Management)と訳される。
「クオリティ」という言葉からは、製品技術や製品の品質管理のイメージが強く、狭い意味での「製品の品質」と解釈されがちです。
日本の優れた品質管理システム『 TQM 』
日本産業界は、1970年代になると世界に認められる優良企業が成長して製品の品質を飛躍的に向上させていきました。
その背景には、日本の産業界が生み出した品質管理の手法がありました。
まずQCサークルと呼ばれる、職場の中でのQC(Quality Control)活動の取り組みです。
そのQC活動の仕組みは、PDCAと呼ばれるサイクルです。
まず自分たちの活動のPlan(計画)をきちんと立て、Do(実施)します。そのときに計画通りに活動を実施したかどうかをCheck(評価、測定)します。
そして、Check(評価、測定)した結果をAction(見直し)して、最初に立てたPlan(計画)を再度立て直して次の活動へと導いていくというサイクルです。
QC(Quality Control)活動を組織全体で一丸となって取り組む活動をTQCと呼びます。TQCとはTotal Quality Controlの略です。
文字どおり全組織的な品質管理の推進を行なうもので、品質管理に関するさまざまな手法を総合的に、かつ、全組織的に展開して適用し、職員の総力を結集してその組織の実力向上を目指すものです。
TQCからTQMへの発展
奇跡的復活を遂げた米国産業界の変貌をうけて、TQC(Total Quality Control)はTQM(Total Quality Management)へと発展していきました。
QC活動を、業務・経営全体の質向上管理まで範囲を発展させ、組織の管理運営(マネジメント)の仕組みとして活用していくものです。
その成果は日本でも研究され、日本流に改訂され、世の中の情勢に呼応するかたちで、従来のTQCをTQMと呼ぶようになって来ました。
しかし『本来「TQMによって、質を向上させる」ことが目的なのですが「TQMをやる」ことが目的』となってしまった傾向があり、そこに顧客の要求を満たす基準の必要性が生まれてきました。つまり、組織に任されていた、質の基準を、国の基準、世界の基準として策定されたのがISOの規格要求事項となったのです。
TQMは内部のツール、ISO9001は顧客のためのツール
TQMは、製品やサービスの質を向上させるために組織の内部において適用されるもの、つまり組織から見た組織内の品質改善のツールということができます。
それに対して、ISO9001は、組織の品質システムを一定に維持する(保証基準を明確にしていく)べく、国際的に定められた基準によって客観的に評価するものです。
製品やサービスの品質の保証を、どのような方針の下で、どのような管理体制によって行っているのかを客観的に評価するものであり、顧客のためのツールといえます。
従って、両者を組み合わせて実践することで、より強力な品質管理体制ができあがるものと考えられます。